『ブギーポップは笑わない』上遠野 浩平
どうも。バター猫です。
今年は雨が多く、ジメッとした日が続いていますが、こんな日は本を片手に家に籠もっております。
今回は書評をしていこうと思います。
読んだ本はこちら。
「ぼくは自動的なんだよ。周囲に異変を察したときに、宮下藤花から浮かび上がってくるんだ。だから、名を不気味な泡(ブギーポップ)という」
この作品は一人の少女の体に浮き上がったブギーポップ(不気味な泡)と名乗る人格と少年、少女達が一つの奇妙な事件を軸に繋がっていく物語。
作品紹介
『ブギーポップは笑わない』とタイトルがついている本作ですが、ある特定の主人公がいるわけではなく、区切りごとに視点が変わっていきます。
事件に巻き込まれてしまった者、事件の首謀者、ブギーポップの友人、等々。
この登場人物達にそれぞれスポットがあたっていき、事細かく心理描写が描かれているため、むしろ全員が主人公のような感覚で読めました。
そして彼、あるいは彼女らは、一つの奇っ怪な事件によって繋がっていきます。
この事件ですが、言ってしまえばかなり猟奇的、かつ超常的なです。オカルト、かつフィクション的なものです。
しかし、物語が進むにつれ、その事件は最初とは全く異なった趣を見せていきます。
「君らはまだ誰も気づいていないが、この学園に、いや全人類に危機が迫っているんだ。だから、ぼくが出てきたんだ」
この、彼だか彼女だか不明のブギーポップは大真面目な顔をして言った。
ワンポイント
この作品には終始ミステリアスな雰囲気が漂っており、その中で時折垣間見える非現実の要素に、ラノベ読みとしての心がくすぐられるようでした。
そしてそれはブギーポップが体現しており、構成や展開によって非常に魅力的なキャラとして作品内に色濃く存在しています。
個人的にはとってもいいラノベ読んだなあという読了感に浸ることができました。
まとめ
数々の作品に影響を与えたとされるこのブギーポップシリーズ。
2019年1月からはアニメが放送されるそうです。(お恥ずかしながら私は知りませんでした。汗)
気になった方は、ぜひこの機会に読んでみては。